「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」無理やり口説いても花は咲かない、ちゃんと育み翌年に果実を。弘前公園で桜の剪定作業始まる
- miyoshinoie
- 2016年2月23日
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公園や山寺、緑豊かな住宅地などを歩きますと紅白の梅の花がほのかに香り、春の訪れを感じる季節になりました。「おすすめの梅の名所」ランキングでは、1位が東京都青梅市の『吉野梅郷』(よしのばいごう)となっていました。もともと食用の梅農家が多かった地域に、青梅市が1972年に町おこしをねらって観賞用に「梅の公園」を整備。4万5000平方メートルの土地に赤、白、黄など1500本の梅が咲き誇るそうです。
2位は神奈川県の『湯河原梅林』で、1996年から一般公開が始まりました。4000本の梅が紅白鮮やかに咲き、視覚を圧倒する風景が持ち味だそうです。
3位は菅原道真ゆかりの『北野天満宮』(京都)で、道真の命日である2月25日に「梅花祭」が開かれます。「舞妓」(まいこ)や「芸妓」(げいこ)たちが梅の咲く境内で茶会を開く光景は京都ならではです。
ちなみに、「舞妓と芸妓、どう違うの?」となりますが、「舞妓」と「芸妓」は、唄や踊り・三味線などの芸で宴席に興を添えることを仕事とする女性の事をいい、「舞妓」とは「芸妓」になる前の15歳から20歳くらいまでの未成年の少女のことを言い、「舞妓」として修行した後に「芸妓」になるそうです。
昔から伝わる言葉に「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」というのがあります。どちらも同じバラ科の植物なのですが、「病気に弱い桜は切った箇所から枯れることがあるため、むやみに切ってはいけない。丈夫な梅の場合は剪定して小枝を多く出させた方が花や実の付きが良い」というのが本来の意味だそうです。
弘前市の弘前公園で19日、今年の桜の剪定(せんてい)作業が始まった。弘前さくらまつり(4月23日~5月5日)で見事な花を咲かせるため、市公園緑地課の作業員約30人が作業に励んだ。3月末までに園内のソメイヨシノを中心とした52品種、約2600本を剪定する。桜の親類の、リンゴの木は剪定して木の大きさを調整したり、リンゴの実に日光が当たるようにしているのです。
桜と梅の剪定法には違いがあり、桜は幹や枝を切るとその部分が腐りやすいが、梅は余計な枝を切らないと翌年花が咲かなくなるということです。 桜はあまり枝を切らないほうが整然とした樹姿(扁平な半球形)を保つことができます。一方、梅は枝を切らないで放任状態にしておくと、枝が込み合って良い 花や果実が成りません。現実的には、桜は枝、とくに太い枝を切ると、切り口の傷の治りより腐り込みのほうが早く樹の勢いが悪くなりやすいし、桜らしい姿を維持することがむつかしくなります。
梅の枝は、放置すると部分の枝は枯れ、結果枝は衰弱していきます。そこで交差した枝や内向枝を切り除きます。その際できる大きな切り傷でも、予想以上に早く癒合組織ができて健全な樹勢を維持することができます。
つまり、桜は切り傷の治りが悪いから枝をあまり切らない。梅は切り傷の治りが良いから積極的に枝を切っても良いという古くからの諺です。
無理にチャンスを作って実行に移しても 花は咲かないし、実をつけることはないということを自然界は私たちに教えてくれているんです。一夜漬けでも合格できないし、突然コクってもダメ!ちゃんと不断の努力を怠るな!ちゅうことです。