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世界の野生トラが百年ぶりに増加、5年で20%増。「虎の威を借りた・・・中国?」中国伝統医学ではとらが原料の有名万能塗り薬「タイガーバーム」闇市場ではトラを原料にしたシャンプーや強壮剤、装飾品が!


ようやくトラの明るいニュースが届いた。世界自然保護基金(WWF)の最新の調査により、主としてインド、ロシア、ネパールでの保護活動が実を結び、世界の野生のトラの個体数がここ数年大幅に増加していることが報告された。この報告は、絶滅危惧種であるトラの保護活動を推進するための各国閣僚による会合に先立ち、発表された。2010年に3200頭だった野生のトラは、現在3890頭まで増えているという。2022年までにトラの生息数を倍増させる計画に各国が歴史的合意をした2010年以来、目標達成に向け、各国が順調に活動を続けているようだ。世界のトラの個体数が増加したのは、100余年ぶりとなる。「今回の報告は大きなはずみにはなりますが、回復への道筋が安定したと考えている人には釘を刺しておきたい」と大型ネコ科動物保護プロジェクト「ビッグキャッツ・イニシアティブ」の責任者いわく「依然として絶滅危惧種であることに変わりなく、世界規模での生息数減少の危険も残っているのです」

日本では昔から「命より大事なトラの皮」江戸小話がある。

むかしむかし、猟師の父親が息子を連れて、山の中を歩いていました。

すると岩かげからいきなりトラが飛び出して来て、大きな口で父親をくわえると、父親を持ち去ろうとしたのです。 驚いた息子は鉄砲をかまえると、逃げて行くトラに狙いをつけました。 そして息子が引き金を引こうとすると、それを見た父親が大きな声で言いました。

「息子よ! 足だ! 足だ! 足を狙うのだ! もし体に玉の傷がつくと、トラ皮の値段が下がってしまうからな」 おしまい

また故事ことわざがある。

虎は死して皮を留め、人は死して名を残す

【読み】とらはししてかわをとどめ、ひとはししてなをのこす

【意味】虎は死して皮を留め人は死して名を残すとは、虎が死んだ後にも美しい毛皮を残すように、人は死んだ後に名前を残すような生き方をすべきだという教え。

【注釈】虎は死んだ後その毛皮が珍重され、偉業を成した人は死んだ後その名を語り継がれる。人は名誉を重んじることが大切だという教訓として言われることわざ。『十訓抄・四』に「虎は死して皮を残す、人は死して名を残す」とあるのに基づく。「虎は死して皮を残し、人は死して名を残す」ともいう。

用例】「今の研究成果でも充分認められているが、このままでは終わりたくない。虎は死して皮を留め人は死して名を残すというように、死ぬまでには自分の死後に語り継がれるような偉大な研究成果を残したい」

また中国故事では「虎の威を借る狐」(とらのいをかるきつね)

【意味】狐が虎の威勢を借りて威張ることから、権勢のあるものをかさに着て、勝手気ままに振る舞うこと。また、その様に威張る人物のこと。習近平のことか・・・!?

中国の戦国時代の前期(前360年頃)、楚の昭奚恤(しょうけいじゅつ)は軍・政の実権を握る将軍として北方六国から恐れられていた。そこで六国側は、六国の一つである魏(ぎ)の江乙(こういつ=遊説家)を楚に送り込んで奚恤の失脚を謀った。あるとき、楚の宣王が、「六国はわが昭奚恤を恐れているというのは事実か」と尋ねると、江乙はことば巧みにこう答える。

「虎が一匹の狐をとらえました。すると狐は、天帝がこの私を百獣の長になさったので、私を食えば天命に逆らうことになります。うそと思うなら私が先に行きますから、あなたは私のあとからついていらっしゃい。どんな獣でも私を一目見て逃げ出すから、と言うので、虎はそうかなと思って狐の後について行くと、獣たちはみな逃げ出しました。虎は、獣たちが自分を恐れて逃げたことに気付かないで、狐を恐れたからだと考えました。この話と同じで、王さまの楚の国は方五〇〇〇里、軍勢一〇〇万、昭奚恤はこれを自由に動かすことができます。北の国々が奚恤将軍を恐れるのは、実は王さまの威勢を恐れているのです。」

と言った。乱世の謀略にまつわる説話からの成句である。

イソップ寓話集では似た意味を持つ英語のことわざとして、 An ass in a lion's skin. 「(獅子だと思われた)驢馬」

獅子の毛皮を着た驢馬が皆に獅子だと思われていました。そして、人々も逃げるし、獣どもも逃げたものです。しかし風が吹いて来て、毛皮がはぎ取られ驢馬が裸になった時に、皆が襲いかかって木切れだの棒だので驢馬を叩きました。

これは、もし貧しい一市民であれば、人に笑われたり、危険な目に遇ったりしないために、金持を真似るなということなのです。何故なら、他人のものは自分に適しないからです。原話はいたってシンプルだ。

トラの個体数増加が見られたのはインドとロシアの2カ国だった。世界のトラの3分の2が生息するインドでは、過去5年で1706頭から2226頭に増えている。同国は、密猟のパトロールを強化し、農民や村人がトラによって負傷したり死亡したりすると、報復として殺さないように補償してきた。さらにインドは、トラ保護区の観光事業が持続するように助成を行っている。これが成功モデルとなり、インド当局は保護活動の範囲を広げようと協議中だ。

「インドはトラという前例のない資源に投資をしましたが、今やその投資が元を取れるとわかったのです」

一方、バングラデシュでは440頭から106頭に減っている。今回の報告で、野生のトラの個体数が少ない生息地とされているのが、7頭の中国、5頭のベトナム、2頭のラオス、そして0頭のカンボジアだ。そうした国では「もはや手遅れです」言われている。トラの長期的な生息の鍵を握るのはインドネシアとマレーシア。だが、両国の頭痛の種は、密猟と違法な土地開発でトラの生息地が損なわれていることだ。両国とも全国的な調査は行っていないが、インドネシアの個体数は371頭、マレーシアは250頭前後だと見られる。

トラを使った商品の取引はほとんどの国で禁じられているが、依然として闇市場での取引は行われている。トラの個体数を安定させるためには、トラの毛皮やその他の部位を欲しがるアジア、特に中国での取引を削減する必要がある、と報告書は指摘する。WWFなどの機関は、啓発キャンペーンを行っているほか、密売人の摘発を強化している。自然保護活動家たちは、トラが原料の薬を減らすよう中国伝統医学の指導者に働きかけてきた。ところがその一方で、中国に新たな闇市場ができ、トラを原料にしたシャンプーや強壮剤、装飾品が取引されている。

インドの事例は、トラへの影響を最小限に留めながらも人間にもメリットのある土地開発ができることを示している。トラ保護区を迂回する道路を作り、保護区内のトラの移動を妨げず、人がトラと遭遇する危険を減らすようにトンネルや高架橋を設計した。インドで開催予定の第3回トラ保全アジア閣僚僚会議(AMCTC)で各国指導者が「倍増実現」に向けた公約をする、と言う。

各国間での協力はプラスになる。他の問題での協力に向けた架け橋にもなるからだ、「自然を守ることは、多くの場合、私たちは自分自身も守ることになるんです」

日本でも未だにアホな金持ちや暴力団ではトラの毛皮の売買されているから、情けない! 双方が店でも個人でも購入は誰でも可能。教育機関限定や、特例などもありません。ネットオークションで価格が11000円~10万円と言うのは相場の10分の1。展示販売する場合には登録票も添えなさいというルールはありますが、実際には取り締まりは行われていません。たまたま発見した場合でも、まず「登録してください」とお願いがきます。それに国際希少野生動植物種登録票は環境省が発行するのではなく、財団法人自然環境研究センターが発行しています。判りやすく言えば公務員では無く会社です。


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