top of page

ワークライフバランスって舌触りの良いフレーズ。“大介護社会”突入までに残された時間は、あとたった1年でっせ!自分の両親、祖父母、おじ・おば、兄弟姉妹にまで考えないと!


来年からは団塊世代が70代になっていきます。介護するのは両親だけではない。祖父母やおじ・おばなどを介護する可能性も、この“大介護社会”突入までに残された時間は、あとたった1年です。つまり、あと2年すると要介護者が急増するのです。これからは、「育児をしながら働く女性」だけでなく、「介護をしながら働く男女」の割合が、どんどん上がっていきます。親の介護のために早く帰らなくてはならない人が増え、長時間働ける人は少数派になっていくのです。「うちは妻が専業主婦だから大丈夫」という意見が多いが、専業主婦が孤独に介護に当たっているうちに、深刻なうつ病を患うケースも増えています。また、夫婦それぞれの両親を合わせると親は4人になります。この4人のうちの複数人が、同時に要介護状態になったとしたら、妻1人ではとても対応しきれません。

「まだ親を介護する予定はない」と思っている方も多いかもしれませんが、実際はどうでしょうか?自分の両親、祖父母、おじ・おば、兄弟姉妹にまで範囲を広げてみてください。今後5~10年以内に介護が必要になる可能性がある方もいるでしょう。また、持病や体調不良を抱える方がいれば、突然要介護になる可能性もあります。 「もし母親が要介護になっても、父親に頼めるだろう」と思っていても、父親に家事の経験がなくすべて母親に頼りきりだった場合は、介護を頼むどころかむしろ父親の食事や日常の世話をする必要まで出てきます。母親が父親の介護を担っている場合は、その介護疲れで母親が倒れ、同時に2人の介護が子どもに降りかかってくるケースもあります。独身のおじ・おばについても、介護が発生した際に頼られる可能性があります。

このように親族全体に範囲を広げると、今までは「介護なんて私にはまず関係がない」と思い込んでいた人でも「実は間もなく複数の人の介護をする可能性がある」という事態に気付くことになるのです。また、介護には育児と違って、突然始まって終わりが見えにくいという特徴もあります。時間に制約のある働き方をする社員は「育児中の女性」だけではなく、「介護中の男女」という側面から見てもどんどん増えていくことが確実なのです。

「大介護時代を生きる」著者:樋口恵子を読んで印象に残ったのは、「スウェーデンでは65歳以上の在宅の要介護者のうち81%が家族からの介護を受けており公的な在宅サービスのみは15%」とある、この記述では受け止めようによっては、スウェーデンの在宅介護はほとんど家族によって担われているかのようだ。数字というのは恐ろしいもので、読み手を錯覚させます。たしかに記述を読むと、8割が家族介護なのだからそれが一般的に読み取れますね。数字というのは知っておくと、意外な事実を知らせてくれるものです。例えば、高齢化率です。北海道では25.2%(2011年)、帯広市は23.2%です。 現代は超高齢社会となり、介護が必要な高齢者が多いと認識されがちです。しかし、実際はどうでしょうか? 北海道の人口の548万5952人のうちの25.2%です。138万人が65歳以上の高齢者と呼ばれます。その中で介護保険をとっているのはどれくらいでしょうか?北海道のデータがなかったので、日本全国のデータでは、総人口1億2千万人のうち65歳以上人口が23.3%です。つまり2796万人が65歳以上です。介護保険は40歳から使えます。40歳以上を含めても要介護認定者数は506万人です。65歳以上人口の2割程度しか介護保険を使っていないのです。この数字だけ見れば8割の人は介護を受けずに生活できているのです。

企業によっては、育児で休業する女性より介護で休業する男性の人数のほうが多いというケースもあります。ダイバーシティ推進というと「女性の活躍推進」を指すというイメージが強いのですが、今後は女性だけでなく、介護を抱える男女もダイバーシティ人材になっていきます。男女に関係なく、「時間に制約がある人が主流」というイメージを持って採用していく必要があるのです。国民も変わらなければ、いつまでも、「男は外で働き女が家を守る。これが日本の伝統」といっているようでは、未来は拓けない。社会保障費を如何に抑えるかの金勘定主体で企てる国の対策は当てにできないから!企業内での「親の介護」をキーワードのダイバーシティ対策と地域コミュニティの構築活用がが不可欠と思います。


特集記事
記事一覧
アーカイブ
タグ一覧
まだタグはありません。
Follow Us
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page