スマートで腹黒いサヨリが旬「糸造り」ができたら最高美味!「んまア-美人でサヨリのような人だネエ」と言われたら怒る、「マンボウみたいだネエ」なら喜んでいいトコですヨ
- miyoshinoie
- 2016年3月1日
- 読了時間: 3分

月日が経つのは本当に早いもので、本日から名実ともに「弥生」となります。弥生の弥は「いよいよ」という意味です。また、弥生の生は「生い茂る」という意味です。 木や草がいよいよ生え始める月なので、三月を木草弥生月(きくさいやおいづき)と呼びました。それが転じて、弥生となったといいます。
石川県の春の県魚に指定されているのが、冬から春にかけて水揚げされる「サヨリ」です。その姿形から漢字では「針魚」、「細魚」と書きます。 「花見魚」の別名でも呼ばれ、京都府でも春府魚に指定されるなど春を告げる魚とされています。
昔から多くの詩人の歌などにも詠まれ、
・橋影に 失せてはのぼる サヨリかな 吾 亦紅
・汁椀に 沈むさよりの 結び文 山本 櫓村
・サヨリはうすい サヨリはほそい
銀の魚 サヨリきらりと光れ サヨリお姉様に似ている
北原 白秋 等々があります。
脂の乗り具合はほどほどで、姿形と同様に味は上品。刺し身が最も一般的ですが、てんぷらやお吸い物、一夜干しにしても美味。刺し身では「糸造り」が美味しい。釣ったサヨリは海水で氷水を作り放り込んで〆てます。サヨリの皮には独特の臭いがありますので、下拵えした包丁やまな板は一度よく洗って下さい。下した身も冷水でよく洗うことです。そうすると臭みも無く美味しくいただけますよ。寿司店では、通好みのネタとして扱われています。鮮度が落ちやすく、腹部から痛んでくるため、スーパーなどで選ぶ際には、腹部が銀白色のものを選ぶとよいです。
ちなみに「サヨリのような人」 と言う場合があるようです。3月~5月が旬のサヨリは細魚とも書き、そのスマートな延長形の魚体と銀色が冴えて、魚界の麗人、美人とほめはやされています。しかし、その外見に似合わず、腹を割くと腹腔膜がべっとりと黒く付いている「腹黒い魚」なのです。容姿端麗、しかし腹黒い人を「サヨリのような人」と表現するそうです。
容姿には関係なく素直で正直な人を魚に例える場合は「マンボウ」や「ハゼ」なんて言われます。
マンボウ:ほのぼのとしたイメージ。でも、海面にプカ~ッと浮いてる姿は「何考えてんだろ?」の感が否めません。船員が海に落ちたけれど、マンボーにつかまって助かった話もありますよね。くらげを食べるために浮いている、その生活ぶりもなんかいいな。すごく大きなマンボーもいるらしいけど、おとなしいらしいし、たまに網に入るとおいしい魚で=人間としては中身が充実してる。淡白で水気が多く、プリッとした触感は夏向きの魚ですが、日立の「おさかなセンター」では梅雨の頃に毎年売られています。
ハゼ:どんなエサでも疑うことなく「ぱくっ」って喰ってくるし。毒も無いし、食べても淡白で美味しいし。なるほど、非がないですね。年々少なくなっていくのが残念です。
そう言えば、人間社会も同じ事が言えるのかも。ミノカサゴなんか、綺麗なカッコしててそれにつられて近付こうもんなら思いっ切り痛い目に会わせるクラブのホステスみたい?なんか若かれし頃に2次会に繰り出して、調子に乗って男なら2-3度は体験・・・ワシだけか!?