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病は口から入り、災いは口から出る「言葉を少なくする」「色欲をいましめる」「美食を減らす」「唾液を飲み込んで臓器を養う」「怒りを抑える」「飲食を制限する」「心配事を少なくする」


中国の新聞「大河網」は長寿の条件について、人類の理想的な身長は168センチであるという科学者の見解が話題になっていると報道したことがあります。記事には、 「身長が10センチ高くなるごとに体重が16%増える」 「2.5センチ高くなるごとにエネルギー消費量が5%増える」 「身長が高いほど血液循環の距離が伸び、心臓への負担が増す」 といったことが書かれているそうです。

長寿の条件 :10センチで5年、寿命が縮む?

ある研究では、身長が1センチ高くなると、寿命は0.47~0.51年短くなるそうです。日本人女性の平均寿命は男性より3~4年長く、身長は12~13センチ低いのです。日本人のがん死亡率は、人口10万人当たりで男性は354.6人、女性は229.2人と、大きな差があります。

長寿の条件 :小太りや長い耳たぶも長寿の条件

香港の新聞「大公網」で、2008年に「100歳まで長生きする人に多い10の条件」という記事がありました。 その1番最初には、アメリカの科学者による人類生存に最も適した背の高さが、紹介されていました。下記が、10の条件です。

・身長の低い人 ・小太りの人 ・頭がはげている人  ・耳たぶの長い人 ・腰周りの細い人 ・第一子目の人 ・居住環境に植物が多い人 ・夢をよく見る人 ・血液型がB型の人 ・血圧がやや高めの人

アンチエイジングには特別な若返り法があるのではなく、 普段の生活のなかでできる心がけが大切です。

『養生訓』の教え

日本最古の予防医学書である養生訓は、 著者の貝原益軒が84歳の時に認た(したためた)ものです。「人生50年」といわれた江戸時代に、これほど長寿を全うし、 しかもいきいきと晩年を送った益軒の人生哲学が、 この名著には凝縮されています。いうなれば養生訓は、高齢社会を生きる私たち現代人が学ぶべき、 「健やかに老いる」ための金言集(きんげんしゅう)ともいえるものなのです。

●養生訓は、全八巻に及び、長生きのコツに始まって、食事法や呼吸法、心の持ち方、 お酒の飲み方、薬の用い方、老後の生き方、性生活についてなど、 トータルな視点から、健康長寿のポイントが説かれています。 ●その一節を引いてみると、例えば食事法については、 「珍しくておいしい食べ物に出会っても、腹の八、九分でやめるのがよい」、 「すべての食事は、あっさりした物を好むのがよい。 味が濃く脂っこいものは、たくさん食べてはいけない」(ともに巻三)と述べ、 食事は生命を養うものだからこそ、節度をもって食べるべきだとしています。 ●また、心の持ち方においては、 「心は身体の主人である。・・・身体は心の家来である」(巻一)と、 心と身体は密接に関係していることを説き、だからこそ 「心は楽しくもって、苦しめてはいけない。身体はよく動かし、休ませすぎてはいけない」(巻二) と心がけて、心身のバランスを保つことの重要性を教えています。 ●どれも現在では、医学的な裏づけもあり、健康を維持するための常識となっている事柄です。 しかしそのことを、今から300年も前(まだ健康法という概念もなかった時代) に書き記していた益軒の英知には、改めて驚かされるばかりです。 ●さてこうして見てみると、養生訓には、「~してはいけない」とか「~がよい」 という表現がよく使われています。そのため、 厳しい戒めが書かれた本と思われがちですが、それは必ずしも正しくありません。 ●巻一に、「長生きすれば、楽しみが多く、有益なことも多い。 日々これまで知らなかったことを知り、月々に今までできなかったことができるようになる」 という表記があります。 つまり、人生を楽しむための長生きであり、 その手段として養生が必要なのだと説いているのです。 ●そして、「養生のためには、中(ちゅう)を守るのが原則だ。 中を守るとは、万事に過不足のないことをいう」(巻二)と教え、 何事もほどほどが大事で、欲が起こったらそのつど我慢することが養生の道、ともしています。 ●「どうせなら楽しく生きたい、でもそのためには少し控え目にしましょう」と、 当時の庶民向けにわかりやすく書かれたのが養生訓なのです。 そうした意味で、気楽に繙く(ひもとく)ことのできる古典の名著だといえるでしょう。 いつまでも元気で、素敵に年をとるために皆さんも養生訓の扉をたたいてみてはいかがですか?

「気は長く 勤めは強く 色薄く 食細うして 心広かれ」

上記は徳川家康の参謀として名高い南光坊天海が、長寿の秘訣を歌にして三代将軍の徳川家光に詠んで送ったもので養生訓にも通じます。 とかくままならない世の中だから、我慢や辛抱が必要で、欲に溺れず、心を穏やかに大きくもつことが大事、といった意です。

「病は気から」過度のストレスが病気を招き、気に病むことが病状を悪化させるのは古今東西に通じた話です。逆に笑いが健康を招くことは医学界でも定説となりつつあり、食事のときも明るい話題で楽しくいただくようにしたいもの。気が大事というのは、自分の脳と体に暗示をかける働きがあるからでもある。偽薬でも良薬だと思うと効く(プラシーボ効果という)のと同じように、「この果物や野菜は体にいい」と思って食べれば効くのである。

冒頭のフレーズは「摂生(せっせい)の七養」。これも貝原益軒が『養生訓』の中で守らなければいけない七訓としてあげているもので、言葉を少なくするのが健康法というのが面白い。ほかにも好きなことわざで「ものは言い残せ、菜は食べ残せ」だとか「病は口から入り、災いは口から出る」というのがある。常に自戒しているつもりでも、「災い」は時折起きてしまう。特に家庭内で。


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