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あのD・ボウイが涙した静寂(時の回廊) 正伝寺の枯れ山水庭園 ・・・砂・コケ・石を並べて「わびさび」を競うボードゲーム「枯山水」が外国人で話題、枯れ山水庭園を観て涙する日本人は居るか!?


わが青春のデビッド・ボウイが逝去して3ヶ月、未だに世界各地で、Youtubeでトリビュートが盛んだ。ワシも相変わらずBGMはDavid Bowieだらけの日々。1月に死去した英ロック歌手のデビッド・ボウイさん(享年69)がたたずみ、涙を浮かべた寺が京都市北区の西賀茂にある。比叡山を借景にした枯れ山水庭園が美しい禅寺の正伝寺(しょうでんじ)。過日日本経済新聞のコラムでデビッド・ボウイに纏わる記事が掲載されていました。内容は1979年12月、宝酒造の焼酎「純」のテレビCMの撮影で京都を訪れたデビッド・ボウイが撮影場所について、自らこの正伝寺を指名したというものであった。中高年の男性の大衆酒というイメージの焼酎を女性や若者に浸透させようとした。大の日本好きで美的感覚の豊かなボウイさんに社運を託したのだ。ボウイは幻想的なメロディーの楽曲「クリスタル・ジャパン」という曲をこのCMのためだけに作った。自身が奏でるシンセサイザーの旋律や「純ロック・ジャパン」の宣伝文句の効果は大きかった。宝焼酎「純」の販売数量は80年からの5年間で11倍に増えた。ボウイの神秘的で美しい容姿とシンセサイザーのメタリックなサウンドは茶の間に強烈なインパクトを与えた。宣伝用のポスターは盗まれ、CMを企画した企業には「放映時間を教えてほしい」といった問い合わせが殺到した。正伝寺はいまでこそJR東海のあのCMに登場し、少しメジャーとはなったものの、観光ルートからは外れた場所にあり依然として静寂を保ち続けている。記事によれば、デビッド・ボウイは撮影中、静寂の中整然とした枯れ山水庭園とその先にそびえる比叡山を眺め涙を浮かべていたという。

「撮影場所は他の寺院を考えたが、京都通のボウイさんが指定したのは正伝寺だった」。当時の宣伝部次長で、後に同社会長を経て京都市副市長を務めた細見吉郎さん(79)は話す。鎌倉時代創建の臨済宗の正伝寺は、境内に別坊が6つある大寺院だった。だが明治初期の仏教排斥運動で別坊は全て消滅した。現在の正伝寺は昭和中期に開発されたゴルフ場に囲まれ、森の中にひっそりと立つ。細見さんは学生時代から25年間京都で暮らしていたが、この寺の存在は知らなかった。撮影に同行し「ボウイさんが正伝寺を指定した理由が分かった」。整然とした枯れ山水庭園やその先にそびえる比叡山の眺めに感動した。訪れる観光客は少なく、静寂に包まれていることも好印象だった。「撮影中にボウイさんは庭園を見つめ、涙を浮かべていた」と細見さんは振り返る。「景観に感動したのか、何か悲しい思いをしたのかは聞けなかった。繊細で純粋な人だった」と記憶をたどる。

CMのコピーは「時代が変わればロックも変わる」。といっても音楽の話ではない。彼が華々しく登場したのは、宝酒造(本社・京都市)の基幹商品、宝焼酎「純」のCMだった。CM製作にかかわった社員は4人いたが、うち2人は他界し、1人は定年退職後、米国で事業を営んでいるという。 「焼酎は労働者の酒というイメージを覆そうと、昭和52年3月に質の高い新製品『純』を発売しました」。しかし、初年度約70万ケースを売ったものの「その後、約200万ケースで頭打ちになったんです」。そこで「哲学的でカッコイイお酒」というイメージでの売り上げ増をめざし、CMにボウイを起用する挑戦に出た。「小さな広告代理店からの持ち込み企画でしたが、本当に出演してくれました」 撮影は正伝寺のほか、お酒の神様で知られる松尾大社がある嵐山で行い、「ボタン(の花)編」、「庭編」、「ピアノ編」の3種類を作った。「東映からセットを借りました。完成したCMを見て、とても喜んでくれたのを覚えています」とはいえ「非常に繊細な人」だった。「事前に彼にCMのコンセプトを伝え、曲を作ってもらったのですが、歌がないインストゥルメンタルだったので私が怒ったら、彼、日本語が分からないはずなのに、異様な雰囲気を察してか、涙ぐんでいたのです…」

砂・コケ・石を並べて「わびさび」を競うというボードゲーム業界で、日本庭園造りをテーマにした渋いゲームが隠れたヒット作になっています。その名も「枯山水」。税込み8100円という高価格ながら、そのユニークな世界観が新たな客層を取り込んでいます。プレーヤーは庭師として、砂やコケなどの絵柄のタイルを1枚ずつ引きながら、各自の庭園ボードに並べていきます。タイルを敷き詰めた庭園には、「座禅」によって稼いだ「徳」ポイントを使うことで、好きな形の石を置くことができます。また、雪舟や千利休など、庭師として著名な歴史上の人物のカードを使って、タイルをきれいに並べ替えたりなどの特殊効果を得ることができます。できた庭園の出来栄えは、デザインの規則性などで採点されます。 大きな立石が置かれたコケのタイルが2つ並ぶ「蓬萊山ボーナス」、2×3枚のタイルの対角に石がある「桂馬置きボーナス」などの加点もあり、合計点数が最も高いプレーヤーが、最も「わびさび」を表現した庭師としてゲームに勝利します。このゲームを生産・販売するのは、ボードゲーム輸入卸会社「ニューゲームズオーダー」。同社が共催した企画コンテストの大賞受賞作を商品化し、2014年11月に発売しました。 発売当初から、その奇抜なテーマやパッケージが話題になりました。ツイッターでは、「コンセプトが渋い。パッケージも渋い」「なにこれちょっとやりたい」など、ボードゲームをやらない人たちからも反響がありました。税込み8100円という高価格に関わらず、注文に生産が追いつかない人気で、専門店からも引っ張りだこに。1月末時点で560セットを出荷しました。 小規模メーカーとしては会心のヒット作だそうです。 ただ、社員自ら手作業で石に色を塗ったり梱包したりするため、大量生産は難しく、当面は月間150セットのペースで出荷を続ける計画です。

「枯山水」「わび・さび」に興味を持ち遊びでもよいからトライしてみようとする日本人はワシも含めて如何ほど居るのだろう、とある種の嘆きを感じる。西洋化にかぶれ、欧米文化の楽しい表面のみ取り入れ騒いだり、ロックやブルース・ジャズなどの洋楽人口が激少している日本。David Bowie突然の訃報が当日のNHK7時のニュースのトップで報じられたのは嬉しかったが、以降の民放ワイドニュースではベッキー不倫だの野球賭博だの、ドイツ外務省では「ベルリンの壁崩壊に謝意、追悼」公式メッセージなど世界中その歴史的存在感を惜しむ報道で満ち溢れていたのに。ガラパゴス日本は今も顕在だ!日本人なら「和文化」に目を向けて欲しい、通りがかりの観光外国人に尋ねられても場所ぐらい説明できるように・・・東京オリンピックまでには。


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