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牡丹の花言葉は「王者の風格」立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花「牡丹の様だね」美しい女性を表す、と言われて喜んではダメ、更年期障害の漢方薬にも


本日は二十四節気の一つ「穀雨」(こくう)です。春の雨が穀物を潤すという意味があり、雨で潤った田畑はこれから種まきの好期を迎えます。南の方ではトンボが飛び始め、冬服やストーブとも完全に別れる季節です。旧暦3月、辰の月の中気で、新暦4月20日頃。天文学的には太陽が黄経30度の点を通過するときをいいます。「穀雨:こくう」とは「百穀を潤す春雨」のことです。また、穀物の成長を助ける雨のことで、「暦便覧」には「春雨降りて百穀を生化すればなり」と記されています。この頃は春雨のけむるがごとく降る日が多くなり、田畑を潤して穀物などの種子の生長を助けます。種まきの好機です。雨が長引けばそれは「菜種梅雨:なたねつゆ」です。菜の花の咲く頃の長雨のことで、これを「春霖:しゅんりん」ともいいます。穀雨の終わり頃に茶摘み唄に詠まれた「八十八夜」があります。暦の上で春節、最後の二十四節気です。来月に入り5月5日「立夏」からいよいよ夏の到来です。

二十四節気は半月ごとの季節の変化を示しますが、これをさらに5日ずつにわけて、気象の動きや動植物の変化を知らせるのが七十二候で、これも古代中国で作られました。古代のものがそのまま使われている二十四節気に対し、七十二候の名称は何度も変更されています。

◆初候「葭始生」(よし はじめて しょうず)葦(あし)が芽を吹き始める。 ◇水辺に葦が芽を吹き出し始める時節。ヨシまたはアシ(葦、芦、蘆、葭)は、温帯から熱帯にかけての湿地帯に分布 ※ヨシという名は、「アシ」が「悪し」に通じるのを忌んで、逆の意味の「良し」と言い替えたのが定着したもの。関東では「アシ」、関西では「ヨシ」が一般的。 ◆次候「霜止出苗」(しも やんで なえ いず)霜が終わり稲の苗が生長する。 ◇ようやく霜も終わりの頃となり、苗代では稲の苗が生長する時節。 ◆末候「牡丹華」(ぼたん はな さく)牡丹の花が咲く。 ◇牡丹が大きな花を咲かせる時節。華く(はなさく)=花が咲く。

■穀雨の頃の花「牡丹」■ 原産地は中国西北部。薬用として利用されていたが、牡丹の花が「花の王」として愛好されるようになった。当時は「木芍薬」と呼ばれていた 。公的に制定した記録はみられないが、清国では1929年までは中国の国花であったとされる。

春牡丹:春牡丹は4~5月に開花する一般的な品種。 寒牡丹:春と秋に花をつける二季咲きの変種。通常は、春にできる蕾は摘み取り、秋にできる蕾のみを残し10月下旬~1月に開花。 冬牡丹:春牡丹と同じ品種を1~2月に開花するよう、特に手間をかけて調整したもの。 牡丹の根の皮をはいで乾燥させたものは牡丹皮と呼ばれ、桂枝茯苓丸、大黄牡丹皮湯などを構成する生薬として利用してされています。牡丹の名前の由来は、中国の古書である「本草綱目」に「牡丹は色の丹なるをもって上とする。種を結ぶが、新苗は根から生ずる。ゆえに、牡丹というのである」という記述によると考えられます。 牡丹は、中国の漢の時代に集成されたとされる「神農本草経」に収載されています。また他にも漢の時代の書物にも多く記載されており、その後の隋の時代に至るまで「名医別録」「呉普本草」「本草経集注」などの書物に記載され処方されています。これらの書物は中国の薬物療法の主とされ、牡丹もその重要な漢方薬として現在も使用されています。これほどまでに生薬としての牡丹が広まったのは、中国の唐の時代以降に牡丹の花が観賞用とされるようになってから急速に広まったと考えられます。 牡丹には有効成分であるペオノールが含まれています。他にもペオノールの配糖体やモノテルペン配糖体のペオニフローリンなどが含まれています。ペオノールには、鎮静,抗炎症,抗痙攣などの働きがあります。血液の停滞による不調を改善させ、月経不順や更年期障害などの女性特有の悩みにも働きかけます。ホルモンバランスが乱れることで顔のほてりや頭痛、動悸、冷え、発汗などの身体的な症状やイライラや感情の起伏が激しくなるといった精神的な症状など様々な不定愁訴が現れます。牡丹には血流を改善したり、炎症を抑制する働きがあります。そのため、更年期障害の症状を改善する効果があります。漢方治療の際に、牡丹がベースの漢方である桂枝茯苓丸がよく用いられます。また、体の熱をとる働きがあり、全身の炎症や炎症による痛みに効果を発揮するとされます。また牡丹は漢方薬では、駆於血剤として使われることがあります。於血とは血の流れの滞りやそれによって起こる症状のことを指します。牡丹は於血を予防し改善する効果があります。血のめぐりをよくすることで、血栓の形成を予防する効果も期待できます。

「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」という美女の形容として使われる言葉がある。花言葉は「王者の風格」

牡丹は古来より美しい花で、その美しさは美人の姿や振る舞いに例えられるほどだったようだ。芍薬は茎の先端に華やかな花を咲かせ、牡丹は枝分かれした横向きの枝に花をつける。百合は風を受けて揺れるさまが美しい。これらのことから、芍薬は立って見るのが一番美しく、牡丹は座って見るのが一番美しく、百合は歩きながら見るのが一番美しいということからこの言葉ができたと考えられている。

「牡丹の花のような女性だネ」と言われたら、「立つな!座っとれ!更年期なんだから。」と捻くれて捕っちゃダメですヨ。


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